物流代行サービスのアッカ・インターナショナル
EC・通販の物流代行とカスタマーサポートはアッカ

物流ロボットの秘密に迫る|ピッキング効率を4倍にする最新システム

フルフィルメント

ロボット物流写真01

物流ロボットは、ピッキングや仕分けといった、物流現場の単純作業を自動化する最新システムです。従来は人が担っていた「探す」「歩く」といった作業をロボットが行うことで、作業の効率と品質を向上させながら、人件費などのコスト削減を実現できる物流体制を構築します。

本記事では、物流ロボットの基本的な仕組みから導入効果、主要な種類、最新事例まで詳しく解説します。物流代行を検討している事業者様の中でも「時期によって柔軟に対応してほしい」「発送やカスタマー対応の品質の高いサービスを探したい」と思っているなら、ぜひ参考にしてください。

物流ロボットとは?

ロボット物流写真02

物流ロボットとは、物流倉庫内で行われる「ピッキング」や「仕分け」といった基本的な作業工程を、自動化するためのロボットです。

最新の物流現場では、棚や商品を運ぶ搬送系ロボット、パレットに梱包製品を積み上げるパレタイズロボット、荷物を仕分けるソーターロボットなど、さまざまな種類のロボットが活躍しています。

物流ロボットの特徴的なポイントは、完全な自動化を目指すのではなく、人との協働をコンセプトとしている点です。自動車生産ラインなどで活躍するロボットアームが完全無人化を目指すのに対し、物流ロボットは人が関わるべき作業は人が行い、「探す」「歩く」といった単純作業をロボットが担当します。

EC需要の高まりにより、配送先ごとに異なる商材を準備する「個配」が増加している現在、細やかな作業・判断のすべてをロボット化することは困難です。そのため、人とロボットが得意分野を活かしながら協働することで、効率的な物流オペレーションを実現しています。

物流ロボット導入による6つの効果

ロボット物流写真03

物流ロボットの導入により、物流現場では主に次の6つの効果を得られます。

  • ピッキングの作業効率を従来の4倍に向上
  • 倉庫内通路を40%削減し保管スペースを確保
  • 出荷ミスの大幅な削減でクレームが激減
  • 平常時・ピーク時で10倍ほど異なる出荷数の波動を吸収
  • 属人化解消で人件費を削減
  • 人手不足の解消でサービスの質向上に注力が可能

これらの効果について、具体的な数値とともに詳しく解説します。

ピッキングの作業効率を従来の4倍に向上

物流ロボットの導入により、従来のマニュアル作業に比べて庫内作業の生産性が3~4倍に向上します。特にロボットによるピッキング・棚付けシステムの導入により、1時間あたりの作業効率の大幅な改善が可能となりました。

これにより、人手不足の解消だけでなく、作業者の負担軽減、1日の出荷可能な商品数の増加、人件費の削減につながっています。

倉庫内通路を40%削減し保管スペースを確保

物流ロボットは最小限の通路幅で移動できるため、従来のように人が歩くための広い通路は不要です。弊社の従来比で、倉庫内の通路スペースの40%削減に成功しました。

この空いたスペースを商品の保管エリアとして有効活用できるため、同じ倉庫面積でより多くの在庫の保管が可能です。これにより、事業拡大に伴う在庫点数の増加や、セール前の一時的な在庫増加にも柔軟に対応することが可能となります。

出荷ミスの大幅な削減でクレームが激減

物流作業の自動化により、特にピッキングや仕分け作業でのミスが減少します。人的ミスを大幅に削減できることで、誤出荷や欠品といったトラブルを最小限にすることが可能です。

クレーム対応にかかるコストを削減できるだけでなく、顧客からの信頼度向上にも効果を発揮します。

平常時・ピーク時で10倍ほど異なる出荷数の波動を吸収

物流ロボットの導入により、通常の最大10倍という注文数の急な増加にも対応できます。例えば、通常月は1日1,000個の出荷で済むところ、クリスマスやセール時期には1日1万個もの出荷が必要になることがあるでしょう。

従来の人手による作業では、このような繁忙期に対応するために大量の臨時スタッフを雇用し、教育する必要がありました。

しかし、物流ロボットなら24時間稼働が可能なうえ、同じスピードで商品のピッキングや仕分けを行えます。人員を大幅に増やすことなく、アルバイトの採用や教育にかかる時間とコストを抑えながら、安定した出荷能力で出荷量の増加に対応できます。

人への依存の解消で人件費を削減

従来の物流現場では、商品のピッキングや在庫管理、出荷準備など、ほとんどの作業を人の手で行う必要がありました。そのため、注文数が増えれば増えるほど作業者を増やさなければならず、売上に比例して人件費が上がってしまう構造でした。

物流ロボットの導入により、これまで人が行っていた作業の多くをロボットが代わりに行うことで、人件費の削減になります。また、新規採用や教育コストの削減も実現できます。

人手不足の解消でサービスの質向上に注力が可能

物流ロボットの導入で人手不足の課題を解決できれば、スタッフは本来注力すべき「お客様のための仕事」により時間を使えるようになります。

具体的には、化粧品などの箱に傷や汚れがないかの細かいチェックや、衣類の畳み方や包装紙でのラッピング、お客様からの「プレゼント用に包装してほしい」といった特別な要望への対応、商品の不具合や返品についての丁寧な確認と対応などです。

サービスの質を高められることで、お客様の満足度に期待できます。

物流ロボットの現場を見学したい方はこちら ▶︎

物流ロボットの種類

ロボット物流写真04

物流ロボットは大きく分けて「搬送ロボット」「その他」の2種類に分類されます。

特徴
搬送ロボット ・無人搬送ロボット(AGV)、自律走行搬送ロボット(AMR)、棚搬送ロボット(GTP)を指す

・人に代わって倉庫内荷物の運搬を行う

その他のロボット ・パレタイズロボット、ソーターロボットなど

・パレットに梱包製品を積み上げる、荷物を仕分けるといった行程を担う

本記事では、特に効率化に大きく貢献する「搬送ロボット」ついて取り上げます。解説する種類は、次のとおりです。

  • 無人搬送ロボット(AGV)
  • 自律走行搬送ロボット(AMR)

それぞれの主な機能について、見ていきましょう。

無人搬送ロボット(AGV)

AGV(Automatic Guided Vehicle)は、工場や倉庫で荷物を運ぶ台車のような役割を果たすロボットです。車輪がついており、荷物を載せて自動で目的地まで運んでいきます。従来は作業者が台車を押して荷物を運んでいましたが、AGVを導入することで倉庫内運搬作業の自動化が可能です。

大きさは運ぶ荷物に合わせてさまざまで、化粧品や雑貨などの小さな商品を載せて運ぶコンパクトなものから、大きな家具や家電・棚ごと運べる大型のものまであります。

床に埋め込まれた磁気テープに沿って決められたルートしか走れないのが一般的です。しかし、高性能なAGVは人工知能(AI)を搭載しており、倉庫内を柔軟な経路で動くことも可能となりました。

自律走行搬送ロボット(AMR)

AMR(Autonomous Mobile Robot)は、人との協働を前提に設計された自律走行搬送ロボットです。商品ごとのピッキング・運搬が可能であり、タブレットなどの画面で指示を出すことで、工場内を自由に移動させられます。

走行中の人や障害物を自動的に検知・回避する機能を備えており、安全性と効率性を両立した搬送を実現します。従来のAGVと比べて、より柔軟な経路選択と障害物回避が可能な点が特徴です。

最新の物流ロボットによるピッキング効率化の事例

最新の物流ロボット導入による効果は、実際の導入事例からも明らかです。弊社のフルフィルメントを導入いただいた株式会社アルペン様は、物流ロボットの導入により大きな成果を上げています。

従来は人手で行っていたピッキング作業の生産性が、1時間あたり40~50点から200点へと約4倍に向上しました。また、ロボット専用の棚を導入したことで、倉庫の保管効率も2倍に改善されています。

特に大きな効果が出たのが繁忙期の出荷対応です。EC事業特有の、平常時とピーク時で10倍以上の差がある注文数の波動にも、安定して対応できるようになりました。これにより配送の遅れが解消され、お客様からの評価も大きく向上しています。

株式会社アルペン様の導入事例を詳しく見る ▶︎

物流ロボット対応倉庫の物流代行業者の選び方

ロボット物流写真05

物流ロボット対応倉庫での物流代行は、商品の配送スピードやコスト、お客様の満足度に直接影響する大切な決断となります。

適切な業者を選ばなければ、ロボット化のメリットを十分に活かせず、期待していたほどの効率化や顧客満足度の向上を実現できない可能性があるでしょう。

物流ロボット対応倉庫の物流代行業者を選ぶ際のポイントは、次の3つです。

  • 取扱商品に適したロボットシステムであるか
  • ピーク時の出荷能力に余裕はあるか
  • サポート体制が充実しているか

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

取扱商品に適したロボットシステムであるか

物流ロボットは商品の形や大きさ、扱い方によって、最適なタイプが変わってきます。

例えば、Tシャツやスカートなどの衣類は、畳んで保管するよりもハンガーにかけたまま保管・出荷できる設備が効率的です。重たい家電製品を扱う場合は、それに耐えられる十分な強度を持ったロボットでなければなりません。

自社の商品特性に合わせて、適切なロボットシステムを持つ物流代行業者を選ぶことが重要です。

ピーク時の出荷能力に余裕はあるか

取り扱い物流ロボットの台数や倉庫の規模によって、処理能力に上限があります。

例えば、現在の出荷量が1日500件の場合、将来の売上増加やキャンペーン実施時に1日2,000件になることも想定し、その量を処理できる能力があるかを確認しましょう。

また、年末商戦やセール時期が重なった場合でも、通常の2~3倍の出荷量に対応できる設備とロボットの台数があるかどうかも、重要なチェックポイントとなります。

サポート体制が充実しているか

物流ロボットを導入していても、完全な自動化は実現できません。そのため、困ったときにすぐに相談でき、柔軟に対応してくれる物流代行業者かどうかをしっかり確認する必要があります。具体的には以下のような点を確認することがおすすめです。

  • 相談窓口のフローはわかりやすいか
  • ギフト対応などの特殊な要望への対応は可能か
  • 商品登録などの付随業務のサポート体制はあるか

物流代行業者のサポート体制の良し悪しは、ECサイトの運営に大きく影響します。例えば、急な注文増加時の対応相談や、お客様からの包装の特別リクエストへの対応、新商品追加時のスムーズな登録作業など、日々の運営をスムーズに進めるためには、きめ細やかなサポートが欠かせません。

信頼できるパートナーとして、長期的な関係を築ける物流代行業者を選ぶことが重要です。

物流ロボット導入倉庫はEC・通販事業者様にとってメリットがたくさん

物流ロボットを導入した最新の物流倉庫は、注文数の急激な増加への対応でお困りの方、人手不足による配送遅延を解消したい方、倉庫運営の効率化をお考えの方にとって、多くの課題を解決する強力な味方となります。

アッカ・インターナショナルでは「最新の物流ロボットシステム」「充実したサポート体制」「物流の専門家による御社の状況に合わせた最適なサービスをご提案」で、お客様の物流課題を解決し、事業の成長をサポートいたします。また、突発的な注文増加やギフト対応など、お客様からのさまざまなご要望にも、柔軟に対応可能です。

物流代行(フルフィルメント)に関するご相談は、アッカ・インターナショナルまでお気軽にお問い合わせください。

執筆者

岩渕ゆり

東北在住のライター / コピーライター。1989年、埼玉県出身。ビジネスや士業関連などのSEO記事、社内外広報や採用、地方創生・生き方などの取材記事、Webサイトのコピー執筆など、幅広いジャンルで活動中。価値ある情報を届けるため「現場のリアル」をもっとも大切にしつつ、言葉が届く相手の顔を思い浮かべながら一つひとつ丁寧に言葉を紡いでいる。