物流代行サービスのアッカ・インターナショナル
EC・通販の物流代行とカスタマーサポートはアッカ

株式会社アルペン

執行役員 物流本部長 兼 サプライチェーン・ロジスティクス部長 濱中 龍一様

自動搬送ロボットの導入で、ピッキング可能点数が約4倍に向上!物流センターを2拠点にしたことでリードタイム短縮とコスト削減を両立。

株式会社アルペン
業種
小売業
事業内容
各種スポーツ用品、ゴルフ用品、アウトドア用品等の商品開発、販売、ゴルフ場、スキー場、フィットネスクラブの経営
従業員数
2,703名

1972年に創業し、全国に400店舗以上のスポーツ用品店を展開している株式会社アルペン様。実店舗だけでなく自社ECサイト「アルペングループオンラインストア」も運営しています。現在、千葉県と愛知県の2拠点において、当社のEC物流代行サービスをご利用いただいています。今回、2拠点での運用やロボティクスの活用について、執行役員 物流本部長 兼 サプライチェーン・ロジスティクス部長 濱中龍一様にお話をうかがいました。

アルペングループ様のサービスについてお聞かせください。

当社は、総合スポーツ用品販売企業であり「スポーツデポ」「ゴルフ5」「アルペンアウトドアーズ」の業態で全国展開しています。最近では、3つの業態をまとめた国内最大規模となる旗艦店を新宿、福岡、名古屋と都心部へ展開しております。各ブランド商品の販売に加え、自社プライベートブランド用品の企画・開発にも力を入れており、これらの商品は店舗や自社ECサイト「アルペングループオンラインストア」で購入可能です。また、当社はゴルフ場、スキー場、キャンプ場の運営やフィットネスクラブの経営も行っています。「スポーツをもっと身近に」をパーパスに掲げ、販売だけでなく、スポーツをする場の提供なども行うことで、誰もがスポーツを楽しみ、誰もが健康で充実した日常を送れる世界を目指して、挑戦を続けています。

物流業務に対する課題は?

2018年に現在の千葉のセンターを立ち上げました。それまでは、愛知県で店舗向け倉庫を間借りし、EC物流倉庫として活用していましたが、EC事業の成長性を見越して、新たなEC物流倉庫の拠点を検討していました。当時、EC事業の年間売上高を数十億円から100億円以上に引き上げるという目標を掲げていましたが、既存の人手を介したオペレーションでは、コストが増大し、利益が圧迫される懸念がありました。そこで圧倒的な省人化・自動化とビジネスの拡張に対応できる物流センターを目指しました。ただ、当時の事業規模がまだ小さかったため、多額の投資を一度に行うのは難しく、事業成長に応じた拡張性をどのように確保するかが課題でした。

アッカの物流代行サービスを選ばれた”決め手”を教えてください。

事業成長に合わせて投資を段階的に増やす必要がある中で、アッカからは自動搬送型ロボットを活用した、省人化を軸とする拡張性の高いソリューションが提案されました。短納期での立ち上げが可能で、オペレーションとシステムのサービスをワンストップで提供していただけること、そして迅速な対応が決め手となりました。さらに、中国でギークプラス社のロボットの性能やシェアの伸び率、保守体制を確認し、その成長性と信頼性に大きな期待が持てると判断しました。また、アッカの挑戦意欲あふれる企業風土が当社の価値観と一致していた点も、重要な判断材料となりました。

ロボティクスを導入した効果は何ですか?

ロボティクスを導入したことで、作業効率とサービスの両面で効果がありました。作業効率の面では、以前の人手によるピッキング作業と比較して、生産性が1時間あたり40~50点から200点へと、約4倍に向上しました。また、保管効率についても、ロボット専用棚を用いた効率的な配置により、約2倍の改善が見られました。

EC事業においては、平常時とピーク時の売上や出荷数の差が非常に大きいという特徴があります。店舗では平日と土日で2~3倍の差があるのに対し、EC事業では10倍以上の差が生じます。ロボティクス導入前は、この物量の波動に対応できず、配送リードタイムが延びることが課題でした。しかし、導入後は作業効率が向上し、1日に出庫できる数量が増加したことで、サービス面での課題も解決され、お客様からのレビューも大幅に向上しました。

2024年4月に中京のフルフィルメントセンターを開設するに至った経緯は?

EC事業を更に成長させるためには、キャパシティを確保し、物流サービスを強化することで顧客満足度を高め、さらには価格競争力を持つことが必要でした。当社の物流網の特性を活かし、既存の店舗物流網の拠点がある中京エリアにEC拠点を開設することで、これらの課題に対応することに決めました。

東西にセンターを設けた狙いやメリットは?

千葉県と愛知県の東西にEC拠点を設けることで、物流サービスの強化と価格競争力の向上を狙いとしています。

物流サービス面では、処理能力の向上により翌日配送可能なアイテムが増加し、セール時の配送リードタイムも短縮されます。これにより、顧客満足度を向上させる狙いがあります。また、専用の撮影スタジオを設置し、ささげ機能や加工メニューを充実させることで、物流倉庫での付加価値も高めています。

価格競争力の面では、メインの在庫拠点が近隣にあることで、これまで千葉まで輸送していた費用を大幅に削減できました。また、立地の優位性により、西日本向けのお客様への配送距離が短縮され、配送コストを抑制することができ、結果としてコスト競争力を向上させることに成功しております。

また、BCPの観点からは、千葉県と愛知県に東西のEC拠点体制が整うことで、有事の際の対応力が向上します。

千葉で使われているギークプラスのEVE800を中京のセンターでも使用することになった理由は?

千葉での安定稼働実績と信頼性の高い保守体制を基に、事業成長に合わせた拡張が容易である点が大きな理由です。ロボットの制御面での改善を重ね、当社仕様に合わせた効率的な運用体制を構築していたため、新拠点でもスムーズかつ早期に安定稼働が可能と見込めました。この点により、早期の投資回収が期待できることも重要なポイントでした。

アッカに委託してよかったと感じるポイントは?

千葉のセンター立ち上げ以降、EC事業は大幅な売上成長を達成しました。当初の提案通り、自動搬送ロボットを2段階で拡張し、最初の56台から216台に増加させ、売上高100億円の目標も数年で達成しました。導入後は、ハード面・ソフト面の両方で継続的な改善を行い、効率性を高めてきました。現在では、当初の想定を超える生産性を実現しており、泥臭い改善努力も含め、共に取り組んできた成果が大きいと感じています。また、当社の事業成長をどのように伸ばしていくかについて、常に考え、提案し続けてくれる点には高い信頼を寄せています。

アッカのサービスは、どのような企業におすすめだと思われますか?

アッカはEC事業の成長に必要なノウハウを持ち、困りごとを話すだけでも有益な提案やアドバイスが得られる点が大きな強みです。オペレーションやシステムも自社で対応しており、各顧客のニーズに柔軟に応えることができます。企業規模に関わらず、システム面や運用面での支援が可能です。さらに、システムから物流までをワンパッケージで提供することで、EC事業の短期間でのビルドアップが可能です。この点における魅力は非常に高いと考えます。

アッカへのご要望はありますか?

今後の更なる成長に向けて、物流センターの役割はますます重要になります。顧客ニーズや市場の変化に迅速に対応するため、常に新しいチャレンジを続け、企業競争力を高めていきたい、そのためにも、アッカには、ソリューションパートナーとして、当社の事業成長をどう伸ばしていくかを考慮した提案を引き続きご提供いただきたいと考えています。効率性の向上やコストコントロールだけでなく、斬新で付加価値の高いソリューションの提供、それにより継続的かつ強固なパートナーシップを築いていけることを期待しています。

左)株式会社アッカ・インターナショナル ​​代表取締役社長 秀 洋一
右)株式会社アルペン 執行役員 物流本部長 兼 サプライチェーン・ロジスティクス部長 濱中 龍一様